あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

サイドミラーは・・・
サイドミラーの調節をするスイッチが分からずきょろきょろしていると先輩が私の前に再び身を乗り出してきた。

さっきよりも運転席を前の位置に移動していたから、少しだけ先輩の体が私の体に触れる。

もう・・・いろいろな意味で心臓爆発しそう・・・

「これだ。」
「位置、こんなに変えちゃっていいんですか?」
「あぁ。じゃないと練習にならないだろ。」
ごもっとも・・・。そう思いながら私は位置をあわせた。

そしていろいろな準備が終わると先輩は
「よし、エンジンスタート」
と微笑んだ。

今そんなきらきらした笑顔を向けられても・・・反則だってば!
無茶ぶりばっかりで本当なら怒りたいのに・・・先輩相手だと芽生えてから膨らみ続けている恋心が邪魔して怒れない・・・