あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

その姿に私は全力で叫びたくなる。
『反則!』と。

細身の黒のパンツに白のオーバーサイズのTシャツ。眼鏡姿・・・。黒の時計。

いつものスーツ姿にシルバーの時計、no眼鏡姿とのギャップに・・・どっちも神々しいと見とれそうだった。
「おはようございます。」
「おう。おはよう。」
思わず見とれないように挨拶すると先輩は私の方に近づいてきた。

「お前、免許証は?」
「え?持ってますけど。」
「よし。行くぞ。」
そういうと先輩は私に「乗れ」というと助手席の扉を開けた。

助手席!と少しその距離感にうれしくなる私。でも、そういえばいつも営業の時は後部座席に山ほど薬品を積んで助手席が私の席だったと思い出した。