「あ。タクシー来たぞ」
そう言って玄関を開ける先輩。私はもう一度お礼を言ってタクシーに乗った。

先輩は私の乗ったタクシーが角を曲がるまで、外で見送ってくれていた。




あーーーーーー

これは完全に恋だ。

私、先輩のことが好きだ。

芸能人を好きという感情とは違う。

大好きだ。


実感しながら私は手に握りしめている冷却シートをギュッと握りしめた。