あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

もう一度深く頭を下げて先輩に挨拶をして部屋から出ようとすると先輩もついてきた。

玄関のカギを閉めるからか。

玄関を開けてもう一度先輩に挨拶しようと振り返ると先輩がサンダルを履いて玄関から出ようとしていた。
「え?」
思わず出した声に先輩も
「え?」と答える。

「ここで十分です。本当に。ありがとうございました。」
「んなわけいかないだろ。」
と先輩も玄関から出てこようとする。
「いえいえ。そこまでしていただくわけにはいきません。」
私が先輩に両手を出してこなくて大丈夫とジャスチャー付きで伝えようとすると先輩は私のおでこをつんっとつついた。
「いった!!!」
あまりの痛さに私が油断すると先輩は再び爆笑し始める。