あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「気分がいいので。」
私がそういうと先輩は箸を持ち自分の煮物の入っている皿から大きな・・・ニンジンを私の皿に置いた。
「俺も実は好きじゃない。甘いニンジン。」
「ひどい。」
「ははっ」
私たちなりに、距離か近づいている。そんな気がした。

「須藤ちゃん発見!」
男性の職員に声をかけられて私は身構えた。
助けを求めようと隣を見ると先輩は席を立ち、部長に挨拶に行っている。
みんなが一通りあいさつに回った後に先輩はお水や料理を手に挨拶に回るのだと見ながら思う。
みんなひっきりなしにはじめは飲み物を持ち挨拶に行くから、その渋滞を避けてるんだ。そんなところも効率がいい。そんなことを考えていると、
「のんでる?」
と私のグラスにビールが注がれた。

「呑んで~!」
「私お酒弱いんで!」
そう言っても口元まで運ばれるビール。