あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

するとすかさず心平が寝室から飛び出してきて私の腰をさすってくれた。
「痛い・・・痛い・・・」
ひたすら大きく深呼吸をしながら痛みが去るのを待っていると心平が腰を強くさすってくれる。
波が少し去ってちらりと心平の方を見ると私よりも痛そうな顔をしていた。
「心平・・・顔・・・」
「仕方無いだろ?俺は痛くないから痛いんだよ」
そういう心平はパンツに靴下という恰好で痛みが完全に収まってからやけに笑えた。
「ふふふっ」
私が笑いだすと心平は気が狂ったかのように思えたのか「なんだ?どうした?」と焦った。
「恰好、ひどすぎ」
「仕方無いだろ。」
そう言いながら心平は再び私をソファに座らせようと肩を支えてくれた。
「笑える。大丈夫だから服着てきて。」
私は笑いながら心平に言う。心平のおかげで少しリラックスした私はお守りを握りながら自分でソファに座った。

パンツに靴下姿の心平が再び慌てて寝室に向かう。

こんな人生の大切な瞬間を前にして、この人との赤ちゃんを産むことができる喜びをすでにかみしめていた。