あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「愛されてますね、先輩」
「うん・・・」
田口はそう言い残して仕事へ戻った。
ちょうど入れ替わりで心平が医務室に戻ってくる。

「動けそうか?」
「うん」
心平は私が起き上がろうとするのを支えてくれた。

体を起こすと急に重力が何倍にもなったかのように全身が重くなる。
再びベッドに戻りそうになる体を心平が支えてくれる。
「だめかも・・・」
「大丈夫かよ。おぶってく?」
「・・・それは嫌。」
「今更恥ずかしがんなよ」
「恥ずかしいでしょ?」
話している時も視界がゆがむ。
目を閉じて意識をはっきりさせようとしていると心平が私の体を支えながら私に上着を着せてくれた。
「ほんと、早く病院に行こう。体つらいんだろ」