先輩は動揺している私には全く目もくれずに私の靴を脱がした。
「こりゃひどいな」
「なっ!?なんですか!?」
私が慌てて自分の足を先輩の手から遠ざけようとすると、先輩はものすごい力で私の足をがっしりと握った。
「じっとしてろ」
先輩はそう言ってストッキングの上から消毒液を流した。
「さすがに脱がせられないから。これで我慢しろ。」
「いった!」
思わず声をあげると先輩はにやりと笑った。

がっしりと私の足をつかんだまま、先輩は私の足の靴擦れが悪化して皮がずる向けになっているところを手当てしてくれた。
「痛かっただろ?」
「平気です」
「お前、強がりだな。」
「へ?」
「なんでもない」
正直痛かった。でもそれ以上に先輩について行くことに必死で靴擦れどころじゃなかった。