「ルームミラーが怖すぎる。目が合う。」
そう言う心平に私は爆笑する。
「あんまり言わないで。産まれちゃうでしょー。」
「それは勘弁しろ」

ハンドルを握る心平の横顔を見つめる。

出合った時とは少し表情が変わった。

穏やかさが増して、たくましく凛々しくなったその横顔。

きっとこれからも変わっていくんだと思う。

私も、心平も。

そんな変化も楽しみで仕方ない。

「心平」
「ん?」
「愛してる」

「急になんだよ。」
「いいでしょ?思ったこと言えって言ったでしょ?」
「言ったけどなー。」
そう言いながらちらりと心平が私を見る。