「?敬語使ったか?今」
先輩は私の行動に罰ゲームと思ったらしい。
「気づきませんでした?」
私は嘘をついてとぼけて見せる。
「正直者でよろしい」
そう言って先輩が笑った。

二人で話をしながら水族館へ向かいながら、前に同じ道を走った時はほとんど会話などなくて、私はどこへ連れて行かれるかもわかっていなかったことを思い出した。
公園の駐車場で運転の練習もしたっけ・・・


海が見えた始めると私は窓の外の海にくぎ付けになった。

あの時とは違う、冬の海。

でも光が反射してまぶしいのはかわらない。

同じくらい、先輩もまぶしく見える。
先輩との思い出もまぶしく見える。