あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

先輩は自分の名前の横の札を『外』にして、私の札も『外』にしてくれた。

「行くぞ」
先輩がそう言ってどんどんと先へ歩いていく。

営業用の車の助手席に先輩はすぐに座る。私は運転席。

はじめのころは先輩に運転してもらっていたっけ。
ペーパードライバーのころは先輩が身を乗り出して私以上に安全確認していたことを思い出す。

今ではどこでも行けるようになった。

「午前で8軒。午後は新規も入れて6軒な。」
「はい」
先輩の言葉にすぐに返事をする。

先輩も久しぶりの営業にかなり気合が入っている。