「知佳・・・?」
その声に私が目を開ける。いつの間にかあたりは真っ暗になっていた。
帰ってきたのは昼過ぎで明るかったのに・・・

ぼーっとそんなことを考えているとスーツ姿の先輩が私の顔を心配そうにのぞき込んでいた。
「わかるか?しっかりしろ!」
「・・・?」
状況が飲み込めない私に先輩は焦った声で話しかける。

やけに眠い・・・
「知佳っ?」
これは現実なのか夢かわからないまま、私がもう一度目を閉じようとすると先輩がもう一度私の名前を呼んだ。
「しっかりしろ!知佳!」
そう言って先輩は私の体を抱き上げた。

あまりに心地よい、久しぶりの先輩のぬくもりに私は目を閉じた・・・