あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

週末はほとんど家から出ずに掃除だけしてあとは製品の成分に関する勉強に費やした。

「ちょっと、須藤ちゃん顔色悪くない?痩せた?」
緑先輩が私を見ていう。
「そうですか?」
「なんか痩せたっていうよりもやつれたみたいよ?」
確かに最近まともに食事をとっていないかもしれない。
「これ、あげるからちゃんと食べて」
緑先輩は私に栄養ドリンクとサンドウィッチをくれた。
「ありがとうございます」
「あ、あともう一つプレゼント。」
先輩がそう言って何かを私に渡す。
「社報。」
「社報?」
「ここみて」
緑先輩がページをめくるとそこには白衣姿の先輩の写真が載っていた。
「社員に一冊ずつ配られるけど、保存用に欲しいでしょ?須藤さんの分ももらっておいてから。」
「ありがとうございます。」
社報の記事を見るとそこには先輩が震災で得た教訓を生かして研究チームで新しく手に入りやすい原料を使用ができるように研究をしていることが載っていた。
「もうすっかり研究チームの一員なのね。」
緑先輩が先輩の机を見ながらそういう。