「でも、その分頑張ろうって気になるね。」
「わかる。釣り合う人になりたいって自分のこと磨く力にはなりそう。」
私の表情を見て友達がフォローしてくれる。
「でも、元からもって生まれたものが違いすぎて・・・」
思わず漏らした言葉に友達は励ますように微笑み返すだけだった。


「知佳。ほら、しっかりしてー。」
結局かなりのんでしまった。こんなに飲んだのは歓迎会以来だった私は何とかお店の外のベンチに座り友達に介抱されていた。
「寝ちゃだめよ。知佳。もう、昔から酒癖悪いんだから。」
「知佳ほら、水。」
「うん・・・」
友達から水を受け取ろうとして勢いよく私は水をこぼしてしまった。
「つめたい・・・」
「でしょうね。もう。ティッシュあるよ。ほら。」
友達が私のびしょぬれになった服を拭いてくれた。
「ありがとうー。大好き。」
「私も好きよ」
懐かしい友達の存在。同級生。

私と横並びでいつも歩いてくれる。等身大の友達。
背伸びしなくても、早歩きしなくても・・・いつでも隣に並んで歩ける友達。
その居心地の良さにさらに酔ってしまったのかもしれない。