あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

誰もいないフロアで昨日残した仕事を始める私。大きなあくびと背伸びをしてから仕事を始めた。

先輩は必ず定時に上がる。時間になると自分のパソコンと私のパソコンの電源を落とす。
私は一週間でかなりの量の仕事をためていた。どれもその日の営業で得たデータの入力だ。
忘れないようにメモにしているものを日誌のようにデータにまとめる。WordやExcelは苦手ではない。でも、メモをいかにまとめてわかりやすく記録するかに手間取っていた。

少しずつ社員が出勤してきて朝の8時半になると先輩が出勤してくる。

「おはようございます」
「おう。」
先輩は今日もすっきりとした顔をして出社してくる。いつものように週末にもかかわらず髪も決まっていて、肌のツヤも最高にいい。
私なんて肌もぼろぼろ、目の下のクマも大きくなり、毎朝化粧で隠すのに必死だった。

先輩と一緒に外回りを回る以上、そんなに適当な格好や化粧、髪形では過ごせない。
こればかりは私なりのプライドだった。