その連絡は会社からだった。
かなり会社も被害にあったらしい。ちょうど休日だった今日は重役や課長クラスまでの社員だけが緊急招集がかかったらしい。

「わかりました。明日出勤します。・・・はい。須藤には俺から連絡します。」
先輩はそう言って電話を切った。
「課長からだった。会社もかなりストックしていた薬品がダメになったらしい。あと、フロアもいろいろなものが散乱してるって。明日出勤できる社員は出勤してデータの管理と取引先の状況確認と、薬品庫とかの片付けだって。」
先輩が隣にいる私にそう伝えた後、話にくそうにした。先輩の表情を見てすぐに察知した私は先輩に問う。
「なんです?」
「俺、明日から研究チームに応援に行くことになった。それと。正式に研究チームに移動になることが決まったらしい。」
「・・・」

いつかはそうなると覚悟を決めていた。それだけ先輩は必要書類の提出に全力を注いでいたし、それだけの実力があることは先輩とペアを組んでからずっと隣で先輩を見て痛いほどわかっている。

でも・・・急すぎる。