「父も母が心配だからって実家に引っ越してくるみたいです。当分は一緒に暮らすって。」
「そっか」
一通り片付けが済んでから私は先輩の運転で先輩のマンションに向かっていた。
私の体調もまだ安定してはいないことと、水が出ていないからあまり長居しても迷惑がかかるからと早めに帰宅することにした私たち。

私が意識を失っている間に先輩が私と一緒に暮らしたいという話をしてくれていたらしく、両親は先輩の人柄を知って快諾したらしい。ただ、結婚していない以上責任のとれない行動はしないようにと私たちはくぎをさされた。

「ちょっと眠れ」
先輩はそう言って車内の暖房を強めた。
「はい・・・」
私は寝不足だったこともあって、先輩の運転ですぐに眠りについた。
少しして私が目を覚ますと先輩も車の座席を倒して眠っていた。あたりを見渡すと先輩のマンションの駐車場だった。多分寝ている私を起こさないためについてからそのままにしてくれているのだろう。先輩もぐっすりと眠っていた。

~♪
そんな私たちに一本の電話が入った。