あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

ありのままの先輩を支えようと決めていたのに、結局私なんて小さな人間で、先輩のこと心から応援もできず、支えにもなれていなかった。素直に頑張ってくださいの一言でもかけられない私。

先輩の努力を目の当たりにして私の心はずきずきと痛んだ。

「俺の父親さ。あっ亡くなったほうな」
「・・・」
「薬のアレルギーで死んだんだ。」
「?」
「ペニシリン系の抗生物質にアレルギーがあること知らなかった父親は病院に行って体を治すために行ったのに、体を治すために薬をもらってのんだのに、12時間後には命を落とした。強いアナフィラキシー中毒起こして。」

また一つ知らないことを知った。

「だから、俺は薬って怖いなと思って風邪の時も薬はのまなかったんだ。でも、ある時思ったんだよ。俺は薬が怖いのは薬をわからないからなんじゃないかって。」
先輩が薬学を学んだ理由を初めて知った。