あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「なんで謝るんだよ」
先輩は私を抱きしめたまま話を続ける。
「だって私・・・最低・・・」

私の言葉に先輩は少し体を離して私の両頬を手で包み込んだ。
「なんつー顔してんだよ」
そう言って先輩があまりに優しく微笑むから、私は余計に罪悪感を感じてしまった。

「私、自分のことばっかり。」
先輩は私のことを抱きしめたままソファに移動した。そして抱きしめあったままソファに座る。
私は先輩の足の間に座り、先輩に強く抱きしめられたままだった。
「ほら。言え。」
「?」
「お前、言いたいことの半分も言ってないだろ?ほら、はけ!言え。」
「・・・」
「聞きたい。聴かせて」
先輩の声が急に優しくなる。

私は先輩の背中に回す手に力を込めて話し始めた。