あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「心平!」
その時廊下を走ってくる音が聞こえて先輩は
「来たぞー。」
と身構えた。

すると女性が先輩めがけて走ってきて抱き着く。
「おかえりー。」
女性を先輩は照れ臭そうに抱き留めた。
「ただいま」
「もう、全然会いに来てくれないから寂しくて地蔵になるとこだったわよ。」
「表現が独特すぎんだよ。」
「・・・」
二人の前で目を丸くしている私に目を向けたその女性は先輩から離れて私を見た。
そして次の瞬間不意打ちで私に全体重をかけて抱き着いてきた。
「うおっと・・・」
私がバランスを崩すと心平先輩がすかさず「やると思った」と私の背中を支えてくれて、倒れるのを阻止してくれた。