あなたの隣～憧れ先輩と営業外回りペアになりました～

先輩は身震いしてからコーヒーを一口のんだ。
「そうだ。今度の週末、来るだろ？家。」
「はい。」
「鍋買ったんだ。鍋しよう。」
「いいですね。何鍋にします？」
先輩は手料理に飢えているらしくいろいろとリクエストしてきた。

何度か先輩と一緒に迎えた週末はどちらかの家でのんびりしながら先輩のリクエストの料理を作って食べるというのが定番だった。
先輩の家にほとんどなかった調理器具を買いに行ったり、食材をスーパーに買いに行くだけでも私はくすぐったいほど幸せを感じた。

「キムチかな。でもここは王道の寄せ鍋もいいな。あーおでんも食べたいな」
「おでんは鍋じゃないですよ？」
「だな」
「お前って誕生日いつ？」
「6月です。」
「ばか。すぎてんじゃん。」
「はい」