あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

その日から一週間ほど、私は先輩のマンションに泊まらせてもらった。両手首は思ったよりも痛みがあり、痛み止めを飲んで何とか仕事をしていた。

仕事中も先輩は私に重たいものを持たせないようにしてくれたり。いつもは私が担当している運転も、営業で使う製品の準備も運ぶのも全部やってくれた。

マンションの部屋に帰れば先輩は食事を作るのを手伝ってくれたり、お風呂上がりの私の髪を乾かしてくれた。

「ながながとお世話になりました」
「いいえ。でも、なんかあったら言えよ?」
「ありがとうございます」
「お前さ」
「はい?」
「敬語やめれば?」
「・・・努力します」
先輩は休日に私をアパートに送って荷物を運ぶのを手伝ってくれた。