あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「もったいないな・・・」
私はそうつぶやきながら眠りの世界に落ちた。



少しして目を開けると先輩が腕くみしながら眠っていた。


この光景も二度目だ。
前はかなり暑い夏だった。あの時はこんな今を想像すらしていなかった・・・。

ふと気が付くと私の体には毛布が掛けられていて、あたたかい。

こんなに好きな人のそばにいられることは温かくて満たされるのだと私は実感した。

そっと手を伸ばして先輩の頬に触れようとすると
「お前、見すぎだろ。目、開けにくいわ」と先輩が笑った。

「起きてたんですか?」
「重いから」
「もうっ。」
先輩がいたずらに笑うのを見て私は体を起こそうとした。