あなたの隣～憧れ先輩と営業外回りペアになりました～

前日のこともあり私はかなり疲れていて、きらきらとした時間のまぶしさに眠気すら感じていた。
「ちょっと寝ろ」
先輩がそう言って二人並んでいたソファで私の頭を自分の方に倒す。

膝枕は二回目だ。

「なんかもったいないです」
「なんで？」
「夢だったらさめちゃいそうだから」
「夢じゃないよ」
先輩は目を閉じる私の髪をかき上げる。

「だってこんな未来想像してなかったから」
「まだ始まったばかりだろう」
「そうですけど」
「でも会社では内緒な」
「わかってます。」
私たちの関係はあくまでも会社では内緒だ。会社内に夫婦は何組かいる。でもさすがに仕事上でペアを組んでいる夫婦はいない。