あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

ながいながい口づけのあと、先輩は私の目をまっすぐに見ている。

「知佳」
初めて先輩に名前を呼ばれるだけで私は涙が止まらなくなる。

「好きだ」

これは夢なの・・・?

私は自分の手で自分の頬を思い切りつねると先輩は「ばか」と優しく微笑みながら私の手を包み込んだ。

「夢じゃない。現実だ。俺の覚悟をなかったことにしないでくれよ。」
「覚悟?」
「そう。覚悟。」
先輩はそう言って私の体を抱き寄せた。

その覚悟という言葉の意味を私はそのすぐ後に知ることになった・・・