先輩は病院に着くまでずっと手を握っていてくれた。
そして病院についてからも私の肩を抱いていてくれた。

病院では警察官からの聞き取りと、医師からさまざまな診察を受けて両手のレントゲンも取った。

「これはかなり痛んだでしょう。」
一人でいられない私は先輩に診察室にもついてきてくれるようにお願いした。
「はい・・・」
「強い力で握られたのと、引っ張られたので重い打撲と捻挫ですね。痛みのあるうちは極力手首に負荷がかかるようなことは避けてください。手首を固定するほどではありませんが、シップと強めに包帯を巻きますから、自分でも同じようにしてください。3週間分のシップ出しますね。痛み止めも一週間分出しましょう。」
「・・・はい」
医師からの説明の後、先輩は受付での手続きも薬局でのやり取りも私が手を使わなくていいようにフォローしてくれた。

泣きすぎて頭も痛い。

一通りの事情聴取もすんでから私は自宅へ帰れることになった。