あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

今日はスーツ姿じゃない。

私は先輩が戻らないうちは琢磨も打ち合わせに参加しているのだろうとどこかで油断していた。
琢磨から目を離さないまま私はしゃがんで携帯を手にしようとする。

すると琢磨は私にグイっと距離をつめてきた。
「!?」
私の携帯電話を琢磨が手に取る。

そして画面を操作してから私の方へ投げた。

私の手に戻った携帯電話の画面を見ると先輩との通話は切られていた。

琢磨が不敵に笑みを見せるのが恐怖をあおる。

全身ががたがたと震えた。