あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「高瀬のことはあんまり気にすんな。」
「・・・?」
「別の企業で新規とろうな。」
「はい」
先輩はきっと私が元気がないのは高瀬との新規の契約に入れないからだと思ったんだ。
私はそう気づいて微笑みながら返事をした。本当はそんなことじゃないとは先輩には言えない。

仕事に集中しなくちゃ。

「お疲れさまでした」
「じゃあな」
先輩はそう言って小さく手を振って帰って行った。

私は先輩の車が見えなくなるまで見送ってから自分の部屋に入った。