あなたの隣～憧れ先輩と営業外回りペアになりました～

「お久しぶりです。」
私は営業スマイルで先輩に続いた。
「久しぶりだな。〇〇製薬にいたのか。」
「はい」

琢磨は私よりも5歳年上だ。アルバイト先の先輩で大学生のころ付き合っていた。

「ご挨拶おくれました。株式会社高瀬の営業部新規契約担当窓口の久野と申します。」

そこから私たちは名刺交換をした。

何とか私もペースを取り戻しサンプルを見てもらえるところまで話を持っていくことができた。

「以前から我々としても大手製薬会社の〇〇さんとの取引に関して前向きな方向で検討させていただいていました。何より独自の製品をお持ちなのが魅力的です。」
久野は私の方を見ながら話を続ける。
「ぜひ前向きに検討をさせていただきたい。」
「ありがとうございます。」
「今日はもう時間がありませんが今度ゆっくりほかのサンプルも見せていただけませんか？」
もう一人の営業部の社員も口をそろえる。