あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

先輩は私の手からその紙を受け取りじっと目を通す。
「お前!」
「すみません。またやりました。」
それは先週私が処理ミスをした書類。
「ばか」
「準備してきます!」
私は怒る先輩から逃げるように席を立った。

「待てこらっ」
先輩の声に周りの人が注目する。

さすがの先輩もそれにはたじろいで黙った。

私は振り返って先輩に微笑む。

すると先輩は声は出さずに口で『ばか』と伝えてきた。