あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

自分でも驚く速さで行動していた。

ただの間違い電話だとしてもいい。

自己満足でもいい。

でも、今は先輩が心配で仕方ない。



酔っぱらって介抱してもらった時に一度だけ来たことのある先輩のマンション。
先輩の部屋は2階だった。

マンションの前でタクシーを降りてから私は急に緊張し始めた。
家まで来る後輩ってどうよ・・。

いまさらものおじする私。
でもここまで来たんだから、差し入れを届けるだけでもいいか。
いろいろな言い訳を考えながら私は震える指でマンションのインターホンを鳴らした。