一通りの仕事を終えて会社に戻るともうすぐ就業時間だった。
「先輩、あとは私やっておくんで帰ってください。」
「・・・いいのか?」
「はい。まとめるだけですから」
「サンキュ」
私はその日の営業の日誌をまとめるのが早くなった。必要なことと、そうでないことの選別もいつの間にか場数を踏んで覚えて来たからだと思う。
先輩は私の言葉に素直に甘えてくれた。

相当具合が悪いんだと思う。

先輩はさっさと自分のボードのカードを『退』にしてカバンを持ちフロアを出た。

私はパソコンに向かってその日のデータ入力を済ませてから帰ろうとした。

先輩・・・大丈夫かな・・・
かなりきつそうだったな・・・