あなたの隣～憧れ先輩と営業外回りペアになりました～

「あ・・・」
私の声に先輩がいつもの二割増しの笑顔で私を見る。
「決まったか？」
「・・・はい。」
「なんだ？」
「・・・なんでもいいですか？」
「なんでもいいぞ。」
先輩の笑顔がまぶしくて私は少しうつむきながら話す。
「アイスが食べたいです。」
「アイス？」
「はい。」
先輩は一瞬考えてから
「わかった」
と車を走らせた。

「もっとがっつりしてなくていいのか？肉とか、パンとかパスタとか。」
「アイスがいいです。」
「了解。」
ハンドルを握る先輩の手を見ながら私は先輩とのきらきらとした時間をかみしめていた。