あなたの隣~憧れ先輩と営業外回りペアになりました~

「須藤ちゃん食べてる?飲んでる?」
その時、飲み会の時に私にしつこかった先輩が声をかけて来た。今日は手にウーロン茶を持っている。
「忙しくて」
私は正直に答えた。飲み食いしている暇なんてない。新人は今実質4人で調理場まわして、先輩方数十人分の食事出してんだよ!と思いながら手を止めないまま私は先輩にこたえた。
「この前の飲み会はごめんね。本当にあんなに酒弱かったと思わなくてさ。」
「いえ。ご迷惑をおかけしました。」
歓迎会のことを思い出して私は一瞬手を止めて相手の方を見た。
もしかしたらこの先輩にも迷惑をかけたかもしれない。
「いや。全部桐谷が面倒見てくれたからさ。俺は何もしてないよ。」
「そうでしたか。記憶、無くて」
「今日は酒、進めないから安心して。俺も今日は運転だから飲めないし」
そう言ってウーロン茶を見せる先輩に愛想笑いを返した。

「桐谷、かっこよかったからな。ほかの女性社員からいじめられなかった?あのあと。」
「え?」
私はトイレの前で足止めされたことを思い出していた。