「君、なにしてるの?」


見知らぬ声で、私はハッと目を開けた。


泣き疲れたのか、ひまわりに囲まれて眠ってしまったらしい。


辺りはもう暗かった。


やばい、警察に見つかったかも。


その見知らぬ声が警察だと察した私は、声のする方を向かずに走って逃げようとした。


「待って!」


私を逃すまいと、決して弱くはない力で腕を掴んできた。


「離せよ!」


私はその腕を振り払おうとするが、思い通りにはいかなかった。


「俺は警察じゃない!」


その言葉で、私は反抗する力を弱めた。


「…じゃあ」


謎の声を放つ正体を確認しようと、私はゆっくり顔を上げる。