ドーン…
最後の花火が鳴った
ハルトが立ち上がってバッグを背負った
久しぶりにハルトとたくさんしゃべれて
楽しかった
その分、花火の終わりは、寂しい
「終わったね…」
私は残念そうに言った
立ち上がったら、もぉ帰っちゃう
私がなかなか立ち上がらずにいると
ハルトが手を出した
私は、ハルトの手をつかんで立ち上がった
あの夏もハルトが私の手をつかんで
気付いたらエレベーターまでずっと繋いでた
なのに
土手を歩き始めると
私の手からハルトの手がスルっと抜けた
自然といえば自然だけど
大会の前日
私がハルトを後ろから抱きしめた時も
ハルトから私の腕を解いた
近付くと離れる
でも、離れると待っていてくれる
あの時も、ハルトの背中が待っていたから
たぶん私は抱きしめた
不安そうな後ろ姿だったから
今も私の歩調に合わせてゆっくり歩いてくれてる
でも、後ろを振り向かない
私は胸が苦しくなった
ねぇハルト
私、ハルトに嫌われてる?
私、どーしたらいいかわかんないよ
さっきまで楽しく話してたのに
ホントは屋台も一緒に行きたかった
なんで、優しくしてくれたり
突き放したりするの?
ハルトと手が繋ぎたいよ…
あの夏、私が答えなかったから?
あの夏ハルトが繋いで離さなかったように
今度は私から繋いでもいいの?
もぉ、遅いの?
ハルトは私と距離を保ちながら歩いた
ハルトの手はポケットに入ってた
私から繋げないように?



