私は駅から少し遠回りして
花火の見える土手まで行った

この辺だった
ハルトとふたりで来たあの夏も



風が吹いた

お祭りの匂い、草の匂い、川の匂い

あの時と同じ



ドーン…ドーン…


土手を少し歩くと
ハルトがひとり、座ってるのが見えた

なんか、嬉しくなった



部活のバッグが見えた
ハルトも駅から来たのか…