次の日、私は、悠人の呼ぶ声で起きた。


『おはよう、大丈夫か?』


『…悠人…?』


『穂乃果、起きれる?』


夢じゃなかったんだ…


目の前に悠人がいる。


まだ少しフラフラするけど、私は、背中を支えられて、ゆっくり体を起こした。


『ごめんなさい…酔ってしまったんですね、迷惑かけて…すみません』


『迷惑なんかじゃない。お酒、あんまり強くないんだな。俺が、無理矢理飲ませたのが悪かった。大丈夫か?』


優しい…


『はい、大丈夫です。着替えたら、リビングに行きます』


『…わかった』


私は、すぐに着替えを済ませて、部屋を出た。


『温かいミルク飲む?』


『嬉しいです、頂きます』


顔を洗ってから、ソファに座った私に、悠人がミルクを手渡してくれた。


1口飲んだら、とても美味しくて、体がポカポカした。


『穂乃果…俺といる時は敬語はいらない。気を遣うのはやめてくれ』