情けないけど、それでも…前に踏み出すためには…もう、これしかないと思ったんだ。


僕は、次の日、仕事が休みだったから、いてもたっても居られずに、シャルムに向かった。


『いらっしゃいませ』


『恭吾さん！来てくれたんですか？』


入口で、元気に出迎えてくれた女性。


それは、穂乃果さんだった。


目の前に立っている穂乃果さんは、何も変わらず、笑顔の素敵な可愛らしい女性のままだった…


いつまでも若々しくて、本当に…


キラキラ輝いている…


ドキドキするよ…


『本当に…久しぶりだね。元気だった？父から穂乃果さんのこと、少し聞いてたよ。月城さんと結婚して、子どもさんも生まれたって…本当におめでとう。仕事中に突然でごめん…終わってからで構わないから、僕に少し時間をくれないかな？』


穂乃果さんは、たまたま今から休憩だったようで、僕達は、近くのカフェに入った。


1番奥の角の席。


周りは誰もいない…