『いとこって言ってませんでした?穂乃果ちゃんは、悠人さんの親戚だからシャルムに入れて、同じマンションに住んでるって…』


『あれは…』


もう…


黙ってることは…出来ない。


そう思った。


これ以上、みんなを騙すことは…


したくない。


いや、何よりも、穂乃果のこと…


ちゃんと考えないとダメだと思った。


ずっと、彼女に嫌われたくないと、そう思って…


穂乃果が、自分から離れてしまうことに、恐怖すら感じていたんだ。


俺は、もう彼女を、そこまで、深く深く愛してしまっていた。


そんな不安な気持ちにフタをして、忙しさを理由に、俺は…穂乃果の気持ちを確かめることから逃げていたんだ…


情けない男だ。


でも、もう、キチンと前に進むべき時が…


来たんだと思う。


いつまでも逃げてる場合じゃない。


『俺は、穂乃果を愛してる』


その言葉に、梨花ちゃんは、さらに驚いた顔をした。