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あれからしばらくして芭瑠くんの暴走がようやく収まり朝ごはんを食べ終えた。
芭瑠くんは悪いことをしたと思っていないのか、にこにこ笑ったままだし!
そんな芭瑠くんをジーッとにらむ。
「あれ、どうしたの芙結。
せっかくの可愛い顔が台無しだよ?」
「むぅ……、芭瑠くんのバカ……」
「あれ、まだ気にしてる?」
「気にしてる!」
わたしにとってはかなりの大事件なんだから!
「じゃあ、そのお詫びは今日の夜にってことで」
「お詫びって」
「もちろん、芙結のことたくさん甘やかしてあげるってことだよ?」
言葉ではわたしのためと言ってるように聞こえるけど、実際は芭瑠くんが楽しみたいだけじゃないの!?
するとこの会話を横で聞いていた柏葉さんがゴホンッと咳払いをひとつして。
「お取り込み中のところ大変申し訳ないのですが、そろそろ準備をしていただかないと始業式に遅刻してしまいます」

