「何言ってるの?芙結はここで寝ていいんだよ」

「でも、それじゃ芭瑠くんの場所が……」


「僕もここで寝るし」

「え……?」


芭瑠くんがわたしの腕をゆっくり引きながら、わたしの身体を包み込むようにベッドに倒れた。


「えっ、あっ……えと、」

こ、これは逆に眠れなくなっちゃうよ……っ!
さっきまで眠かったのに目が覚めてきちゃったし!


「眠るときも芙結を離したくないんだけど」

「そ、そんな……っ、心臓破裂しちゃいそう、だよ」


「どうして?」

ふふっと笑いながら声のトーンが何やら愉しそう。


「こんなに、芭瑠くんが近くにいたら、ドキドキしちゃう……からっ」


もう心臓の音すごいし、ぜったい芭瑠くんにも聞こえちゃってる。


「……芙結、顔上げてごらん」

「やだ、よ……っ」

ぜったい顔真っ赤だもん。
見なくてもわかるもん。