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あれから数時間が過ぎて時刻は夜の7時。

結局、芭瑠くんのお願いを断れずに勢いで同居することを決めてしまったけれど。


「えと、芭瑠くん?」

「なに?」


「そ、そろそろわたし自分の部屋に行きたいなぁって」

「どうして?僕は芙結のそばにいたいのに」


あれから芭瑠くんはずっとわたしにベッタリ引っ付いたまま。

今は芭瑠くんの部屋のソファでゆっくりしてるところだけど、その間も抱きしめたまま離れてくれない。


いちおうわたしの部屋も用意はされてると柏葉さんが説明してくれたけど。

芭瑠くんが必要ないって。


「ってか、芙結の部屋はここでいいじゃん」

「それじゃ芭瑠くんの邪魔になっちゃうし……」


「邪魔なんて思うわけないよ。
むしろいつでも芙結の顔が見れるから」

「うぅ、でも……っ」


甘すぎる芭瑠くんに攻められたら、やっぱりノーとは言えなくなる。