「お前なぁ、冷たすぎるだろ。ツンツンすんなよ。彼女に見捨てられた同士仲よくしよーぜ?」
「はっ、無理。ってか、僕は見捨てられてないし」
なんて言いながら、芭瑠くんはイチゴをちぎって1人で食べていた。
「うわー、冷たっ。お前芙結ちゃん以外には容赦ないよな」
「当たり前。芙結以外とかどーでもいいし」
「おいおい、俺結構付き合い長いのに?」
「佳月はいちばんどーでもいい」
2人って本当に仲いいのって疑っちゃう会話。
すると、詩ちゃんが「佳月くん〜!こっちで美味しいイチゴ探そうよ〜」と、お誘いすると喜んでそっちにいっちゃう御堂くん。
ということは、残ったわたしはもちろん芭瑠くんと一緒。
すると、芭瑠くんがイチゴをちぎって、
なぜかわたしのほうに向けてくる。
「……?」
「食べていーよ」
あっ、なるほど。
わたしのために取ってくれたんだ。

