すると芭瑠くんがわたしの身体を軽々しくお姫様抱っこした。
「すぐに屋敷に戻って手当てしないと。なんなら救急車呼んだほうがいい?」
「きゅ、救急車!?」
えっ、なんで足首ひねったくらいでそんな大ごとになってるの!?
わたしがびっくりしてる間にも、芭瑠くんは片手でスマホを持ち、本気で救急車を呼ぼうとしているので全力で止める。
「ま、待って!!救急車なんて大げさだよ!」
「僕にとって芙結が怪我したのは緊急事態に相当するものなんだけど」
「だ、大丈夫だよ!お屋敷に戻って湿布か何か貼ってもらえたら良くなるから!」
と、芭瑠くんを必死に説得して、なんとか救急車を呼ばれずに済み、お屋敷に戻った。
お屋敷に着くと、すぐに芭瑠くんがスリッパを用意してくれて、ようやくヒールから解放された。
ホッとしたのもつかの間。
なぜか、お屋敷の中がかなりバタバタしていた。
メイドさん、執事さんが廊下を走り回っている。

