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「あの、芭瑠くん……?」
「……なに?」
「そろそろ離れない?」
「どーして?今まで触れられなかった分たくさん芙結に触れたいのに」
「うぅ……」
甘すぎる芭瑠くんは、1時間くらい経った今でもわたしを離してくれない。
前もこんなことあったような気がする。
「芙結いなくてほんと死ぬかと思ったんだから」
「そんな大げさだよ」
「大げさじゃない。本気で死にそうだったし」
「そんなっ」
「倒れたときも芙結が来てくれなくてさびしすぎて病院から脱走しようかと思ったくらいだし」
「えぇ……っ」
冗談っぽく話すけど、芭瑠くんのことだからやりかねないというか…。
実際やらなかったからよかったけど。
「……もう僕のところに戻ってこないかと思った」
「ご、ごめんね……。勝手にいなくなって」
「芙結は何も悪くないから謝らなくていいよ」

