王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。




身体をベッドから起こす。

そして、芭瑠くんの顔をしっかり見る。


「あの……わたし何も知らなくて、勝手にそばを離れちゃって本当にごめんなさい……」


言いたいことをまとめておくはずだったのに、寝てしまったせいでいま何を伝えたらいいのかまとまっていない。


「今の芭瑠くんには、わたしの存在が邪魔をしてるって思っちゃって……。芭瑠くんの大変さを何ひとつわかってあげられなくて、それで……」


「……いいよ、もう」


優しい声でそう言ったかと思えば、
ギュッと抱きしめられた。


「僕は……芙結がこうして会いにきてくれたことだけで、充分嬉しいから」


どうしてこんなに優しいの……っ。

勝手にそばを離れて怒ってないの……?
今さら戻ってきて、どういうつもりとか思わないの…?


「怒ってないの……っ?」

「どうして?」


「だって、あんな言い方して勝手に芭瑠くんのそばから離れたのに」