あれからしばらくして、わたしは客室を出て芭瑠くんと過ごしていた部屋に通してもらった。


今すぐ芭瑠くんに会いたいと柏葉さんに伝えたら少しびっくりした顔をされたけど、すぐに嬉しそうな顔をして部屋でお待ちくださいって言ってくれた。


前まで2人で生活してた部屋。


入ってみたら1ヶ月前と変わってない。
それもそっか、まだ1ヶ月しか経っていないんだし。


1ヶ月だけなのに……なんだかもう半年以上も会えてないんじゃないかって錯覚に陥る。


芭瑠くんは、わたしがいなかった1ヶ月間をどう感じたんだろう?


わたしと同じように、少しでもさびしいとか思ってくれたのかな……。


部屋の奥に進んで寝室の扉を開ける。


そのままベッドの上に座り、身体を横に倒すと芭瑠くんの匂いがする。


まるで今こうしてるだけで、芭瑠くんに抱きしめられてるみたいな……。