「でも……っ、芭瑠にとってわたしと結婚したほうが将来的にメリットだって━━━━」
「……小桃。それ以上余計なこと話すなら悪いけど帰って」
「っ……。何それ、なんでそんなにあの子がいいのかほんとわかんない……っ!」
小桃さんがイスから立ち上がった音がしてまずいと思った。
このままこちらに来られたら、話を聞いていたことがバレてしまう。
……なんて考えている間にも、目の前の扉が勢いよく開いた。
もちろん……小桃さんの手によって。
「……はっ?」
まさか扉を開けたところにわたしが立っているとは思ってもいなかったのか、小桃さんは驚いていた。
それと同時に、何しにきたのって顔でこちらを見てくる。
わたしは扉から1歩下がって距離を取った。
すると、小桃さんは何も言わずに病室を出て扉を静かに閉めた。

