王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。




なんだか少しモヤッとした。

わたしの知らない芭瑠くんがいるような気がして。
同時に自分の存在がちっぽけに感じてしまって。


目の前にいる芭瑠くんの身体をギュウッと抱きしめた。

「……え、芙結?どーしたの?」

いきなりのことにびっくりしたのか、声が上ずってる。


「はるくん……疲れてるように見えた、から……」

この理由も本当だけれど、
なんだか芭瑠くんが将来わたしとは違う世界に行ってしまうんじゃないかって微かな不安がよぎったせい。


「疲れてるから癒してくれるの?」

「う、うん……」


優しい声が耳元で聞こえてくる。
背中をポンポンっとされて、これじゃわたしのほうが構ってもらってるみたい。


「……へぇ、じゃあどんなことしてくれるの?」

「どんなことって、わかん……ない」


「わかんないの?」

「は、芭瑠くんの好きにしてくれたら、いいよ……っ」


あれ、なんかわたしすごく大胆なこと言ってるような気がする。